面接で「この会社、両立に理解あるのかな」を見抜くのは、正直むずかしい。でも、2025年の法改正で会社に義務づけられた"あること"を面接で聞くと、両立支援が本物か、名ばかりかが、かなり見えてきます。
採用する側にいるからこそ言えるのですが、この質問は「制度、ありますか?」より何倍も効きます。この記事では、その義務を"逆に使う"聞き方を具体的にまとめます。
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「個別周知・意向確認の義務化」って何?
むずかしい名前ですが、中身はシンプルです。2025年の育児・介護休業法の改正で、会社は、3歳になるまでの子を育てる社員に対して、柔軟な働き方の措置(会社が選んだ制度)を「個別に案内し、使う意向があるかを確認する」ことが義務になりました。さらに2025年10月からは、社員の意向を聴き取り、その事情に配慮することも義務に加わっています。
ポイントは、「制度を用意するだけ」では足りず、「一人ひとりに声をかける運用」まで求められていること。掲示板に貼っておしまい、ではなく、対象になる社員に個別に届けなさい、という設計です。柔軟な働き方の措置そのものについては、柔軟な働き方措置の義務化にまとめています。
なぜこれが「会社の本気度」を映すのか
採用する側にいて思うのは、「義務だからやる」と「実際に丁寧に運用する」の間には、大きな差があるということです。同じ義務でも、対象者にきちんと面談の場を設ける会社もあれば、形だけ書面を配って終わる会社もあります。その差は、両立支援全体への本気度とだいたい一致します。
だから、この「個別に案内・確認する運用が回っているか」を聞くと、求人票の「時短可」「在宅可」という言葉だけでは分からない、会社の実際の温度が見えてきます。制度の有無ではなく、運用の具体性を尋ねる——これが、採用側の視点をそのまま逆手に取った聞き方です。
面接で"逆に"使う質問3つ
実際に面接や面談で使いやすい聞き方を、3つ紹介します。どれも「制度、ありますか?」より一歩踏み込んで、運用を尋ねる形にしているのがコツです。
① 「育児中の社員の方に、働き方の選択肢を個別に案内する機会はありますか?」
義務化された「個別周知」がちゃんと運用されているかを、やわらかく確認できます。「はい、面談で案内しています」と具体的に返ってくる会社は、運用が回っている可能性が高いです。
② 「復職の前に、働き方の希望を聞いてもらえるような場はありますか?」
「意向確認・意向聴取」が実際にあるかを聞く質問です。復職前の面談が仕組みとしてある会社は、戻ってからのミスマッチが起きにくい傾向があります。
③ 「直近で、実際に時短やテレワークを選ばれた方はいますか?」
制度が"使われているか"を確かめる、いちばん実践的な質問。実例がすらすら出る会社は、まず安心していい方です。逆に言葉に詰まる場合は、制度が名ばかりのこともあります。
「制度はあるのに使われない会社」の見分け方
義務なので、「制度はありますか?」と聞けば、たいていの会社は「あります」と答えます。だからこそ、有無ではなく運用のディテールを聞くのが大事です。採用担当として見てきた経験では、両立支援が実態を伴っている会社ほど、次のような答え方をします。
「対象になる時期に、人事から個別に案内しています」「復職前に面談を設けています」「先月も時短を選んだ方がいました」——このように、仕組みと実例がセットで出てくるのが、本物のサインです。反対に、「制度はあります(けれど、使っている人は…)」と語尾が濁る会社は、少し慎重に見た方がいいかもしれません。
制度を入口に会社を見抜く全体像は、制度で「働きやすい会社」を見抜く方法にまとめています。あわせてどうぞ。
🤝 面接で聞きにくいことは、エージェントに代わりに聞いてもらう
「運用の実態」や「時短の人の評価」は、自分から面接で深掘りしづらいこともあります。そこは、担当エージェントが代わりに確認してくれます。求人票にも面接にも出てこない"裏側"を聞けるのが、エージェントを使ういちばんの利点です。情報収集だけの利用でも大丈夫。
まず一社だけ話を聞くなら、大手のリクルートエージェントは情報収集だけでも面談してくれます。
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まとめ:義務化されたからこそ、"運用"を聞けば会社が見える
法律で義務になったことは、裏を返せば「どの会社も"制度はある"と言える」ということ。だからこそ、有無ではなく運用を聞くのが、会社を見抜く近道です。
- 2025年改正で、育児中の社員への個別周知・意向確認が会社の義務に(10月からは意向聴取・配慮も)
- 同じ義務でも、丁寧に運用する会社と形だけの会社の差が、両立支援の本気度に一致する
- 面接では「制度、ありますか?」ではなく「個別に案内する機会は?」「復職前の面談は?」「直近で時短を選んだ人は?」と運用を聞く
- 仕組みと実例がセットで出るのが本物のサイン。語尾が濁る会社は慎重に
制度は変わります。最新の要件は、リンク先の個別記事と厚生労働省の一次情報でご確認ください(本記事は2026年7月時点)。
ここまで読んでくださって、ありがとうございました。次の面接で使う質問を、この記事から1つだけメモしておいてください。
📚 出典・参考情報(Sources)
- 厚生労働省「育児・介護休業法 法改正のポイント(育児休業制度特設サイト)」 — https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyoukintou/ryouritsu/ikuji/law-amendment/
- 独立行政法人福祉医療機構(WAM)「育児・介護休業法 令和7年(2025年)改正のポイント」 — https://www.wam.go.jp/content/wamnet/pcpub/top/bowac/childcare.html
※2026年7月時点の情報です。制度の要件・時期は変更される場合があるため、最新は各公式サイトでご確認ください。
よくある質問
※ 本記事は2026年7月時点の情報をもとにした、面接・会社選びの視点のまとめです。制度の要件は変更される場合があるため、最新はリンク先の個別記事および厚生労働省の一次情報でご確認ください。
最終更新日: 2026年7月19日